重機が止まる場所

建設現場の怪談

重機が止まる場所

※この話はAIによる創作怪談で、実在する人物などには全く関係ありません。

若手の現場監督・翔太が担当することになったのは、郊外の住宅開発地だった。以前は林で、古い石碑のようなものが点在していたが、造成工事とともに撤去されたと聞いていた。だが、最初から妙なことが続いていた。

まず、ユンボが必ず止まる場所があった。エンジンをかけても動かず、違う機体に替えても同じ。整備士は「問題なし」と言ったが、重機はその“地点”に差しかかるとピタリと止まる。動かそうとすれば、警告音が鳴り、操作パネルが真っ赤に点滅する。

作業員たちは次第にその場所を避けるようになった。「あそこは、変な気配がする」と皆、口を揃えた。

ある日、翔太は遅くまで現場に残っていた。確認したい図面があり、事務コンテナで作業していたのだが、不意に外から音がした。「カーン、カーン」と、金属を叩くような音。人のいる気配はないはずだった。

外に出ると、現場の端――あの重機が止まる場所に、何かが立っていた。白い服のようなものを着た人影。しかし、顔が見えない。ただ、じっとこちらを見ているような、そんな気がした。

翔太が目を逸らした瞬間、その影はスッと地面に吸い込まれるように消えた。

翌朝、翔太は気になって、現場の古い土地台帳を調べた。すると、数十年前まで、その土地は「無縁墓地」だったと記されていた。墓標は撤去されたが、納骨はそのままだった可能性がある――と小さく書かれていた。

現場に戻ると、あの“地点”に花が一輪、供えられていた。誰が置いたのか、誰も知らない。監督として、気のせいだと思いたかった。けれど、その日以来、翔太も重機の音に耳を澄ませるようになった。

夜になると、また「カーン、カーン」という音が、地面の下から響くのだ。まるで誰かが、そこにまだいると、知らせているように。

――その場所だけは、今も手をつけられずに残っている。

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