※この話はAIによる創作怪談で、全てフィクションです。
俺は今、都内でフリーターやってる。職も不安定だから、家賃もできるだけ安く抑えたかった。
そんな時に見つけたのが、六畳ワンルームの激安物件だったんだ。
「告知事項あり」って文言は、まあ察しの通り、事故物件ってやつ。
けど俺は、あんまりそういうの信じてなかったし、金がない今は背に腹はかえられなかった。
最初の夜、電気を消したあと、壁の向こうから小さく水の音がした。
ポタ、ポタ…って、どこかで水漏れでもしてんのかと思ってたんだけど、
翌朝、台所にも風呂場にも、濡れた跡はなかった。
それからだ。
深夜になると、枕元に誰かが立っている気配がして、目を開けても真っ暗なまま。
金縛りに遭うようになったのも、引っ越して一週間目からだった。
布団の上に誰かが座るような重み。
耳元で、ぼそぼそとつぶやく声。
内容ははっきり聞き取れない。でも、怒っているような気配だけは、やけに伝わってくるんだ。
気味が悪くなって、大家に事情を聞いた。
そしたら「前の住人が風呂で…」とだけ言って、それ以上は濁された。
さすがにもう無理だと思って、半年もしないうちに引っ越した。
今度の部屋は築浅で、事故物件じゃない。
やっと安心できると思った。
でも……初日の夜に、気づいたんだ。
部屋が、水臭い。
どこからともなく、湿ったような匂いが漂ってくる。
まるでカビた風呂場のような、鼻をつく匂い。
でも、風呂場も排水口も、ぴかぴかだった。
夜中、寝ていたら、ふいに背中に冷たい指が触れた。
ビクリとして振り返ったけど、誰もいない。
それでも確かに、肌に感触が残っていた。
「……ついてきたんだ」
そう思った。
あの部屋にいた“何か”が、俺と一緒に、ここまで来てしまったんだ。
そうとしか思えない現象が、次々に起こり始めた。
冷蔵庫の中のものが、勝手に開いてたり、
お風呂の鏡に、曇ると文字が浮かんだりする。
「かえせ」って。
意味がわからない。でも、俺は何も盗んでない。
ただ住んでただけだ。…なのに。
怖くなって、ネットで調べて、霊媒師のところにも行った。
でも、その人が俺を一目見て、こう言った。
「あなたに憑いてる霊は……ここにはいないわ」
「もう、あなたの内側にいるの」
除霊はできない、と言われた。
これは“取り憑いてる”んじゃない、“入り込んでる”んだと。
俺は、毎晩祈るように寝るしかない。
でも、あいつは消えない。
今日も、風呂場の鏡に文字が出た。
今度は「ひらけ」とだけ。
何を?
何を開けろって言うんだ?
……もう、俺の中を通して、誰かと繋がろうとしてるんじゃないか。
そう思うと、眠れなくなる。
お願いだから、もう、どこかに行ってくれよ。
俺は、ただ住んだだけなんだ。