【学校の七不思議】「八不思議目の怪談」――読んだら最後、“あの口”に呼ばれる

学校の怪談

【学校の七不思議】「八不思議目の怪談」――読んだら最後、“あの口”に呼ばれる

私の名前は美咲。高校一年生。
この話は、わたしが“見てはいけないもの”を見てしまったせいで、すべてが変わった、そんな話です。


うちの学校には「七不思議」があります。
ありがちな話ばかり。夜中にピアノが鳴る、誰もいないのに水が流れる、トイレに白い影が立つ。

でも、ある日友人の彩乃が言ったのです。

「それ、本当は“八つ”あるんだよ」

そのとき、風もないのに窓がガタン、と鳴りました。
わたしたちは顔を見合わせて、軽く笑いました。…笑えたのは、そのときだけです。


「ねぇ、美咲。“八つ目”の噂、聞いたことない?」
彩乃の声が妙にかすれていたのを覚えてます。
「旧校舎の図書室にね、“誰の本でもない一冊”があるの。真っ白で、文字もない本。でも、毎日そこに“戻って”るのよ」
「誰かが読むんだって。そして、そいつの名前が“呼ばれる”の」

呼ばれる?と問い返そうとしたとき、彩乃の目が一瞬だけ真っ黒に見えました。
──気のせいだと思いたかった。


放課後、ひとりで旧校舎に行きました。
なぜか足が勝手に向いてたんです。誰かに引かれるように。
図書室の空気は重く、まるで地下室のように冷たかった。

奥の棚、下段の隅に、それはありました。
白くて、表紙も背表紙も、完全に“無”。

でも、間違いなく“誰かの気配”が宿ってる。
わたしの背後で誰かが立ち止まり、呼吸だけが聞こえてる気がしました。
それでもわたしは手を伸ばした。――触れてしまった。


その瞬間、耳元でこう囁かれたのです。

「なまえ、かえして」

振り向いても、誰もいない。
でも確かに、肩に小さな“指”が置かれていた。見えない、けど、重みはあった。

恐怖で図書室を飛び出し、家に帰った。
でもその夜から、異変が始まりました。


深夜、布団の中で誰かの「くちづけ」の音が聞こえたんです。
ピチャッ、ピチャッ、と粘つくような音。
明かりをつけても部屋には誰もいない。でも、鏡にだけ“映ってる”。

私の背中に、真っ白な顔。
目がなく、口だけが異様に大きく開いていて、笑っていました。


次の日、彩乃が消えました。
先生は「転校」と言ったけど、そんな話はなかった。
LINEも既読にならず、SNSは消えていた。
その夜、机の引き出しに紙が入っていた。見覚えのない筆跡で、こう書かれていた。

「おまえの なまえも もらう」


それからは毎晩、夢の中で“図書室”に連れ戻される。
白い顔がずらりと並んで、名前を口にしながら、私に指を伸ばしてくる。

口だけの霊が、無数に這い寄ってくる。

目を覚ましても、部屋の隅に「白い影」が立ってる。
布団の外から、冷たい指先が胸元を這って、喉元で止まる。


ある夜、トイレに起きて、扉を開けた。
そこに“彩乃”がいた。
首が傾きすぎてて、口が裂けてて、でも確かに笑ってた。

「ねぇ、美咲。もう、名前……忘れたの?」


私は今も、毎晩呼ばれてます。
名前を呼ばれるたびに、意識が抜けていく。
そのうち本当に、自分の名前を思い出せなくなる気がしてる。

どうか、みなさん。

あの白い本だけは、見つけても開かないでください。
あなたの名前が、やつらに“飲みこまれて”しまうから。

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